濱田祐史 | 見ることのプラクティス/Practices of Seeing  全10回
濱田祐史 | 見ることのプラクティス/Practices of Seeing  全10回
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濱田祐史 | 見ることのプラクティス/Practices of Seeing 全10回

写真は、世界を記録するためだけの道具ではありません。
私たちは日々、膨大な情報を目にしているはずなのに、その多くを見過ごしています。
街を歩き、人と話し、仕事をし、作品を鑑賞するときでさえ、実際に「見えているもの」はごくわずかです。私たちは、「見たいものを、見たいように」見ているにすぎません。

では、改めて「見る」とはどういうことなのでしょうか。
そして、見ることを大切にしてきた人たちには、どのような人がいるのでしょうか。
りんごが落ちることは誰もが知っていましたが、アイザック・ニュートンはその当たり前の出来事を見過ごしませんでした。なぜ落ちるのかという問いが、万有引力の発見へとつながりました。多くの人が動植物を見ていた中で、チャールズ・ダーウィンは種ごとのわずかな違いを観察し続けました。その「小さな違いを見る力」が進化論を生みました。
また、宮沢賢治は石や植物、雲を見つめ続け、多くの人が見過ごす風景の中に宇宙や生命の営みを見出し、その観察は文学へと結実しました。
さらに、誰もが日用品を無意識に使っていた時代に、柳宗悦は名もない職人が作った器や道具の中に美を見出しました。美術館の作品ではなく、暮らしの中にあるものから美を再発見したのです。

このように、いくつかの例を挙げてみても、彼らが発見したのは、もともとそこにあったものを、新しい視点で見続けた結果であると言えるかもしれません。

MINA WORLD COLLEGE『Practice of Seeing|見ることのプラクティス』では、写真家・濱田祐史とともに、1年をかけて「見る」という行為によって、私たちはどのように世界を認識しているのかを学び、考察します。

写真の歴史を学び、身の周りのものからカメラを制作し、写真を自ら編集し、太陽光で像を定着させるサイアノタイプを体験します。
それらの実践を振り返りながら、最終的には空間展示という形で成果発表を行います。

ここで学ぶのは、写真技術だけではありません。
光を見ること
時間を見ること
ものの背景を見ること
対象と向き合うこと
そして最終的には、自分自身の「見る」という行為や、ものの見方そのものを発見していきます。

アーティストとは、見過ごされているものを見つける実践者でもあります。
MINA WORLD COLLEGEは、アーティストに伴走してもらいながら、自分自身をアップデートしていくための実践の場です。
世界は同じままでも、見え方が変われば、世界は変わります。
つまり、見え方が変わることで、世界を楽しむ選択肢は増えていきます。

『Practice of Seeing|見ることのプラクティス』は、「見ること」を起点に、「まだ見えていないもの」に気づき、世界を楽しむ選択肢を広げていくための実践講座です。

【対象】

写真をより深く学びたい人。ものの見方を変えるための視点を増やし、仕事や学業・普段の活動に対しての力を上げたい人。近隣のワーカー、学生。
※全10回通し受講のみの申し込みとなります。

【内容】
全10回のカリキュラムから
写真を学び、最後は展示という形で成果発表を行います。
*グラフィックデザイナー星加陸によりデザイン/編集された記録集をカリキュラム終了後に受講者に配布予定です。

【スケジュール】
※開催日は変更になる場合があります。

[前期] 

Vol.1/9月30日(水)19:00-21:30/座学
「写真の歴史、偶然と瞬間について」ーカメラオブスキュラから考える。
〈課題〉渋谷の路上を観察し撮影する。

Vol.2/10月21日(水)19:00-21:30/実践/guest_山西もも(写真家)
「ピンホールカメラを作る」
自身の身近なもの(菓子箱など)でピンポールカメラ手作りしその場で撮影と現像もする。

Vol.3/11月25日(水)19:00-21:30/実践/guest_若山満大(東京ステーションギャラリー学芸員)
Vol.1課題の渋谷の路上を観察し撮影したものに対して写真の講評をする。

Vol.4/1月13日(水)19:00-21:30/実践
「写真を編む」
自分が撮影していない108枚の写真からA5の本にレイアウトする。

Vol.5/2月17日(水)19:00-21:30/対談講義/guest_鈴木理策(写真家)
「写真の作品、編集について」
Vol.4で編集した成果物を元にディスカッションする。
〈課題〉レンズを通すことで「見えた」写真を撮影する

[後期]
Vol.6/4月21日(水)19:00-21:30/対談講義/guest_小林孝行(flotsambooks)
「写真集について」

Vol.7/5月26日(水)19:00-21:30/実践
「サイアノタイプ」
そこにあるものの形を観察しトレース(フォトグラム)する。

Vol.8/6月23日(水)19:00-21:30/対談式講義/guest_伊藤貴弘(東京都写真美術館学芸員)
「写真を展示することについて」
これまで制作したものを見直し、写真で展示することについて考える。

Vol.9/7月1週間/展示
「空間に写真を配置して展示する」

Vol.10/9月/イベント
「ピンホール空間を体験する」
自分が手に入れた小さな世界(ピンホールカメラ)と、大きな世界を体験する。


イベント情報

日時
月1回開催の写真コース 19:00-21:30
出演
濱田祐史
会場
MINA
料金
全10回 99,000円(税込) ※別途ワンドリンクオーダーをお願いします。
主催

MINA

協力

記録集デザイン:星加陸

企画・キュレーション

L PACK.

プロフィール

濱田祐史

濱田祐史

1979年大阪府生まれ、奈良県育ち。日本大学芸術学部写真学科卒業。東京を拠点に活動し国内外で作品発表をしている。写真メディアにある文脈や技術を起点に自身の記憶、偶然などを介し、写真の多様な表現機能に根ざしたパフォーマティブな制作を続けている。写真集に、『light there』(fragile books、2023)、『Primal Mountain』(torch press、2019)、『C/M/Y』(Fw:books、2015)、『photograph』(lemon books、2014)などがある。

写真 薄井一議

山西 もも

山西 もも

1995 大阪府生まれ。卒業東京藝術大学美術研究科 修了 
幼少期に父と登山を経験し、学生時代は山岳部に所属。日本の山々をはじめ、アラスカ、ネパール、パキスタンの山々に登る。大学では日本の伝統的な金属鋳造技法をはじめとする加工技術を学ぶ。2018年より、金属の鋳造と写真の特性に共通点を見出し、写真と彫刻の間を往還しながら制作を続ける。現在はピンホールカメラを自作するなどし、光や時間といった無形のものに対し、「鋳造」という行為を軸に作品を発表している。主な個展に「光の王国」(72gallery / 東京 / 2024)、「光を吹く」(ars gallery / 東京 / 2022) など。T3 STUDENTPROJECT 2023、ZOOMS JAPAN 2024 グランプリ受賞。2025年3月に初の写真集『光の王国』を roshin books より刊行。

伊藤 貴弘

伊藤 貴弘

東京都写真美術館学芸員
1986年東京生まれ
2013年より東京都写真美術館に学芸員として勤務
主な企画展に「作家の現在 これまでとこれから」展(共同企画)、「アレック・ソス 部屋についての部屋」展、「即興 ホンマタカシ」展、「松江泰治 マキエタCC」展、「琉球弧の写真」展、「写真とファッション 90年代以降の関係性を探る」展、「小さいながらもたしかなこと 日本の新進作家 vol. 15」展、「長島有里枝 そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々。」展、「いま、ここにいる―平成をスクロールする 春期」展など。女子美術大学非常勤講師。

写真 森栄喜

小林孝行(flotsam books)

小林孝行(flotsam books)

1978年 岡山県生まれ
2010年にオンラインストアとしてスタートし、2020年1月に実店舗を東京・代田橋にオープン。 写真集を中心に新刊、古書、洋書、和書を問わず、独自の視点でセレクトし、気取らない姿勢で統一された店内は、訪れるたびにいつも新たな出会いが待っている。店頭では定期的に作家の展示が行われ、ファンとの交流の場にもなっている。

若山 満大

若山 満大

東京ステーションギャラリー学芸員
主な研究領域は日本近代写真史
「大西茂 写真と絵画」(2026年)、「藤田嗣治 絵画と写真」(2025年)、「生誕120年 安井仲治」(2024年)など写真をテーマにした展覧会のキュレーションや執筆を手がける。

鈴木理策

鈴木理策

写真家
1963年和歌山県新宮市生まれ。1987年東京綜合写真専門学校研究科修了。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授
熊野、サント・ヴィクトワール山、雪、桜、水面といった多様な主題を通して「見ること」についての問いを喚起する写真作品を発表し続けている。
主な展覧会に「冬と春」(タカ・イシイギャラリー、2022年)、「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画」(アーティゾン美術館、2022年)、「意識の流れ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、東京オペラシティアートギャラリー、田辺市立美術館、2015-2016年)、「水鏡」(熊野古道なかへち美術館、2016年)、 「熊野 雪 桜」 (東京都写真美術館、2007)など。作品は東京国立近代美術館、東京都写真美術館、和歌山県立近代美術館、サンフランシスコ現代美術館、ヒューストン美術館などに収蔵されている。

 

 

星加陸

星加陸

 1997年生まれ、京都府出身。 京都市立銅駝美術工芸高等学校を卒業後、武蔵野美術大学に入学。同大学を中退後独立。 グラフィックデザインを軸に分野を横断した作品を発表。

全10回/¥90,000+税【定員15名】
9月13日〆切
9月14日発表*メールにてご連絡させていただきます。

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