満たされた皮膚(ガラ袋)
オレンジ色、あるいは白の袋に詰め込まれたのは、建設現場が吐き出した残骸の記憶だ。それらは、土砂、廃材、そして無数の作業の断片を、静かに、しかし力強く受け止めている。
袋という名の重力に逆らえず、膨らんだそのフォルムは、都市の創造が背負う負荷と、廃棄のプロセスを率直に物語る。この土嚢袋こそが、一時の混沌を次の秩序へと運ぶ、現場の最も実直な「内臓」である。
コレクション情報
- ジャンル
- 工事用具
- 材質・技法
- ポリプロピレン
- 寸法
- 不明
- 受入年度
- 2025年12月4日
- クレジット
- 写真:田上浩一